フィレンツェ賞展

趣旨

 ルネッサンス文化発祥の地、イタリア・フィレンツェは、世界的な芸術の都です。  このたび、日本国内において活躍しておられる、若い精鋭作家の発掘を目的として「第16回フィレンツェ賞展」を開催いたします。大賞受賞者には、芸術の都フィレンツェ滞在を通して創作活動を支援し、これからの芸術文化の振興と芸術家の育成を図ることを目指して作品を募集しております。また、第5回展より元フィレンツェ美術アカデミア教授ビンチェンツォ・ビアンキ氏によるビアンキ賞が設けられ、同賞受賞者にもフィレンツェ滞在・創作活動を支援いたします。
 50歳以下、具象系という制限のなか、全国の32都道府県より129点の応募があり、厳正なる審査のうえ、4点の入賞作品をふくむ41点の入選作品が選考されました。
 入賞・入選されました各作家の一層のご活躍を期待しますとともに、ご出品いただきました方々のさらなるご精進を、心から祈念いたします。

■展覧会

【新潟展】 雪梁舎美術館 2014年8月10日(日)~9月28日(日)
【東京展】 東京都美術館 2014年10月12日(日)~19日(日)

■主催

公益財団法人 雪梁舎美術館

■協賛

株式会社 コメリ

■後援

在日イタリア大使館、イタリア文化会館、新潟県、新潟日報社、朝日新聞新潟総局、読売新聞新潟支局、毎日新聞新潟支局、日本経済新聞社新潟支局、NHK新潟放送局、BSN新潟放送、NST、TeNYテレビ新潟、UX新潟テレビ21、エフエムラジオ新潟、FM PORT79.0

第16回雪梁舎フィレンツェ賞展の概要はこちら

応募規格

■応募資格

50歳以下(1963年1月1日以降生まれ)の具象系。経歴、所属は問いません。

■作品資格

S100号(162.1cm×162.1cm)以下の絵画(未発表作品)。1人1点。

■フィレンツェ大賞(1点)

3ヶ月間のフィレンツェ市での制作活動を支援。 (渡航費・滞在費・交通費支給)

■フィレンツェ賞 優秀賞(2点)

70万円

■ビアンキ賞(1点)

1ヶ月間のフィレンツェ市での制作活動を支援。 (渡航費・滞在費・交通費支給)
※大賞・優秀賞・ビアンキ賞受賞作品は、帰属となります。

■佳作

 

■入選

 

展覧会

【新潟展】 雪梁舎美術館 2014年8月10日(日)~9月28日(日)
【東京展】 東京都美術館 2014年10月12日(日)~19日(日)

受賞作品

移りゆく日 フィレンツェ大賞
「zoo」
井上 慎介    岐阜県

■作家コメント

 当たり前の日常、よくある風景のなかに存在しているが、実は何がしかのしがらみや枠に囚われていると感じています。そんなことをテーマにして、ただそれを単純に前面に出さず、私なりの絵画性を大切に制作しました。
 作品は、私自身の目に映ったこと、実際経験したことの記憶をたどって画面に再構築していきます。記憶というのは時として曖昧で、簡素化されたり歪曲されたりします。しかし、それこそが私の真実であり、その集積が私を構成していると考えます。
 光栄な賞をいただき、大変嬉しく思っております。
 継続がいかに大切であるかを実感するとともに、今後の励みにしていきたいと思う次第です。

■作者略歴

井上 慎介(1963年生まれ)
1963年 大阪府生まれ
1988年 愛知県立芸術大学 卒業
1990年 愛知県立芸術大学大学院 修了
1991年 第67回白日会展 佳作賞、会友推挙
愛知県立芸術大学大学院研修科 修了
1992年 第68回白日会展 会友奨励賞、準会員推挙
1994年 第70回白日会展 会員推挙
Tree climbing 優秀賞
「光の季節」
胡 日査    東京都

■作家コメント

  賞というものはどんなに自分が切望していても、必ずしも取れるものではないものの一つだと思っています。そういうものを手に入れた時に最初に思うことは、光栄だと思う気持ち、喜ばしいと思う気持ち、奢らずに粛々とやろうという気持ちです。支えて下さった方々に心から感謝いたします。ありがとうございます。
 画家が絵を描く際には、何らかのきっかけと背景があるはずです。それを画家自身が認識することにより描かれた作品は、更に奥深く、更に進化していくものだと思います。西洋美術として歴史のある洋画を描いても、その作品のなかには、我々東洋人の感性や美意識が自然に表現されているはずです。世界的な映画監督である張芸謀氏の作品のように、中国の作品でありながらも世界で評価される絵画を目指していきたいと思っております。

■作者略歴

胡 日査(1977年生まれ)
1977年 中国内モンゴル自治区生まれ
2000年 中国内モンゴル大学芸術学院 絵画学部油絵科 卒業
2010年 第78回独立展 入選
2012年 東京学芸大学大学院 教育学研究科美術教育専攻修士課程 修了
第80回独立展 入選
2013年 ビエンナーレOME 2013 入選
第31回上野の森美術館大賞展 優秀賞・彫刻の森美術館賞
おおきなちず 優秀賞
「peace(聖書Ⅱコリント3:17)」
韓 スナ    奈良県

■作家コメント

 私は水面に映っている空景色を描いています。
 天候や季節によってモチーフの色や空間のイメージは予測不可能で、せっかく決めた構図も雨が降ったり風が吹くと一瞬で変わり違う表情を出して、自分が好んで決めた瞬間を取りつかむようなぼんやりとした記憶のなかを描いています。
 タイトルのなかに聖書箇所をつけている理由は、私はクリスチャンで自分の心のなかには特に平安と喜びが深くあり、描いている景色のなかに心静まる時の平安のイメージや、聖書を通して生きる喜びを受けた時の明るい心の動きを色や線で表現したくて、満たされた聖書箇所をタイトルにしています。

■作者略歴

韓 スナ(1979年生まれ)
2002年 2人展(ギャラリーNow/大阪)
2003年 4人展(ART space alternative/京都)
2005年 グループ展(大韓民国総領事館/大阪)
個展(ART SPACE 虹/京都)
2006年 個展(ART SPACE 虹/京都)
京都造形芸術大学 美術工芸学科洋画専攻 卒業
2013年 第15回雪梁舎フィレンツェ賞展 佳作
BURDEN ビアンキ賞
「A specimen box」
手嶋 瞳    福岡県

■作家コメント

 SPECIMEN BOXは標本箱です。箱のなかに私の描きたいものを描いています。文字は説明的なものではなく、文字の形の美しさにも魅力を感じてモチーフとしています。
 「解剖台の上のミシンとコウモリ傘の偶然の出会い」というロートレアモンの詩の一節を恩師から教わったことがありました。今でも好きな言葉で、大切にしています。

 

■作者略歴

手嶋 瞳(1986年生まれ)
2007年 第61回二紀展 入選(以後2011年まで)
2009年 福岡教育大学 教育学部生涯スポーツ芸術課程 卒業
熊本大学大学院 教育学研究科 入学
2010年 九州ニ紀展 奨励賞
ビエンナーレKUMAMOTO FINAL 入選
2011年 熊本大学大学院 教育学研究科 修了
九州ニ紀展 奨励賞
2012年 九州ニ紀展 奨励賞
2013年 第68回熊本県美術家協会展 熊本県知事賞
2014年 第筑波大学 博士課程前期人間総合科学研究科 入学

入選作品リスト

■佳作

伊庭 広人 イバヒロヒト 展望 236 光の道しるべ2014 滋賀県
納 義純 オサメヨシズミ 神奈川県
北本 真隆 キタモトマサタカ 拾遺 石川県
佐藤 みちる サトウミチル コスモス 東京都
清水 航 シミズコウ 夏日 神奈川県
城野 紗貴 ジョウノサキ ここにいてね 茨城県
白田 誉主也 ハクタヨシュヤ 回想木馬 秋田県
松下 英友 マツシタ ヒデトモ 春霖寂聴 長野県
山本 智之 ヤマモトトモユキ さよならの場所 埼玉県
脇田 桃子 ワキタモモコ 吾は汝を紡ぐ 汝は世の千を綴れ 大阪府

 

■入選

青木 明日香 アオキアスカ 春を待つ道 神奈川県
新井 コー児 アライコージ 学校のストーブ(昼休み編) 群馬県
上原 正治 ウエハラショウジ VANITAS 兵庫県
宇城 翔子 ウシロショウコ 哀情 愛知県
薄葉 了未 ウスバサトミ 紫陽花 宮崎県
内田 有美 ウチダナオミ 遠方への旅行 埼玉県
大関 智子 オオゼキトモコ わたしが欲しいもの 千葉県
大瀧 洋平 オオタキヨウヘイ 水田 新潟県
金 英淑 キムヨンスク 初弦―ある予感― 大阪府
小泉 広明 コイズミヒロアキ 壁の向こう 滋賀県
斉藤 崇倖 サイトウタカコ 神は真の愛~ちいぽっぽちゃん~ 群馬県
德田 景 トクダヒカリ zephyros ―西風― 鹿児島県
内藤 範子 ナイトウノリコ 盧声 神奈川県
中尾 真奈 ナカオマナ 繁茂の緑野 大阪府
中島 彰良 ナカジマアキラ Jazzと画家 兵庫県
中道 佐江 ナカミチサエ Fanfare 京都府
中山 紘樹 ナカヤマコウキ その日、東京は死んでいた 神奈川県
庭田 薫 ニワタカオル 望遠 茨城県
橋本 大輔 ハシモトダイスケ ダクト 東京都
兵頭 未希子 ヒョウドウミキコ サンカンタン郊外 愛媛県
福田 真子 フクダマコ 花は根に鳥は古巣に 熊本県
三鑰 彩音 ミカギアヤネ ツヨクウツクシク 神奈川県
三谷 まど香 ミタニマドカ 黄葉樹 東京都
美濃 寿則 ミノトシノリ 神奈川県
山田 太一 ヤマダタイチ 触れる 福島県
湯澤 美麻 ユザワミマ 最果ての地 茨城県
吉田 卓哉 ヨシダタクヤ 海神 山形県
米田 貫雅 ヨネダカンガ 思考する世界 石川県

お問合せ

お問合せは公募展事務局までお願いいたします。
〒950-1101 新潟県新潟市西区山田451 雪梁舎美術館「公募展事務局」係
TEL 025-377-1888 / FAX 025-377-1881