雪梁舎美術館は株式会社コメリの創業者・故捧賢一がふるさと新潟の芸術文化の振興と美術育成をめざし、新潟市西区山田に私財を投じて設立いたしました。当初、ここにホームセンターの建設を予定していましたが、この山田の地が越後七不思議の一つ「親鸞聖人ゆかりの焼鮒の旧跡」と知り、この土地をお守りしていこうと美術館を建てました。日本庭園に蓮池、白壁に瓦葺の純日本建築の美しい美術館です。
雪梁舎はこれまで「ふるさと新潟の芸術文化の振興」と「芸術家育成」を設立の理念として活動してまいりました。ふるさとを愛した捧は、良寛や横山操、人間国宝の佐々木象堂、三浦小平二をはじめ、新潟の著名作家の作品を精力的に収集し、また県内作家の個展やグループ展を毎年のように開催してきました。そして若手芸術家を育成することに力を入れ、全国絵画公募展「雪梁舎フィレンツェ賞展」を創設しました。これは受賞作家に芸術の都フィレンツェへの留学を支援するもので、1999年の第1回展を開催以降、毎年継続して開催し、優秀な若手芸術家の発掘、育成支援の場として高い評価を受けるまでになりました。
今後も雪梁舎は収集テーマとしている「新潟の優れた美術」「マイセン磁器」「シャガール」「棟方志功」等のコレクションの充実とともに、美術育成財団としてさらに作家育成活動の幅を広げ、次代を担う芸術家を引き続き支援していきたいと思っています。
公益財団法人美術育成財団雪梁舎
理事長 捧実穂