雪梁舎美術館
2019年8月3日(土)~9月16日(月・祝)
東京都美術館
2019年10月24日(木)~30日(水)
※両会場とも全入賞・入選作品を展示します。
【新潟】月曜休館(祝日の場合は翌火曜日休館)。ただし8月12日は開館。
【東京】会期中無休
公益財団法人 雪梁舎美術館
株式会社 コメリ
国立フィレンツェ美術アカデミア
在日イタリア大使館、イタリア文化会館、新潟県、新潟日報社、朝日新聞新潟総局、読売新聞新潟支局、毎日新聞新潟支局、日本経済新聞社新潟支局、産経新聞社新潟支局、NHK新潟放送局、BSN新潟放送、NST、TeNYテレビ新潟、UX新潟テレビ21、エフエムラジオ新潟、FM PORT79.0
ルネッサンス文化発祥の地、フィレンツェは、世界的な芸術の都です。このたび、日本国内において活躍しておられる、若い精鋭作家の発掘を目的として、「第21回雪梁舎フィレンツェ賞展」を開催いたします。
大賞受賞者には芸術の都フィレンツェ留学を通して創作活動を支援し、これからの芸術文化の振興と、芸術家の育成を図ることを目指して作品を募集しております。さらに雪梁舎美術館は新たな飛躍を目指して、2014年6月にイタリア国立フィレンツェ美術アカデミアと日本国内としては初となる提携を結びました。これにより「雪梁舎フィレンツェ賞展」を通じた新たな国際交流と、若手作家の育成をより強固な体制がととのいました。
50歳以下、具象系という制限のなか、全国より164点(うち147点出品)の応募があり、厳正なる審査の結果、5点の入賞作品を含む41点の入選作品が選考されました。
入賞、入選されました各作家の一層のご活躍を期待しますと共に、ご出品いただきました方々のさらなるご精進を心から祈念いたします。
「フィレンツェ賞展」は、雪梁舎美術館の設立者であり、株式会社コメリの創業者でもある故・捧賢一が発案し、1999年から開始したものです。今回よりこれを顕彰し、新たに「ファウンダー捧賢一賞」を設けました。
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フィレンツェ大賞 精霊に告ぐ 藤田 麻知世 |
私が使用する画材は、殆どが天然素材であり、職人さんたちが手作業でつくった物なので、絵師である私は、多くの職人さんたちの仕事の集大成となるように、丁寧な仕事をしなくてはならないと思っております。
描く対象の面白さ、霊性、形態、独自性などを、最短距離で伝える為に構成し直し、画面に定着させる作業は、楽しくもあり大変な作業で、私には勉強が要ります。
作品が仕上がるにつれ、いつももっと、まだまだやれる事があるのに…という気分になります。
一枚の作品を描くということは、描く対象を通し森羅万象と繋がり、職人さんたちと繋がり、観る方たちと繋がり、私に「まだまだやれるその何か」を探す目的を与えてくれるのです。
今回の作品で、左端の上に蝶を描きましたが、それは私自身であり、あなた自身であると感じて頂けたら幸いです。
藤田麻知世(1968年生まれ) | |
1968年 | 千葉県生まれ |
1995年~2003年 | インドネシアにて、古代インドの叙事詩「ラーマヤナ」等の神話をテーマにした、カマサン・スタイルと呼ばれる王宮の装飾画の古典画法を学ぶ |
2012年 | 武蔵野美術大学通信教育課程にて、日本画を学ぶ |
2015年 | 第50回日展春季日本画展 入選 第7回前田青邨記念大賞展 入選 |
2017年 | 第1回新日春展 入選 |
2018年 | 第2回新日春展 入選 |
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フィレンツェ美術アカデミア賞 君は雲の旅の様 児玉 沙矢華 |
虚像と実像が映り込む世界を描くことで、作品を観る人の空想を拡げていくような絵画を目指しています。
水溜りを見ると地面であるはずの場所に空が見え、視点が逆さまになり、不思議な感覚に陥ることがあります。その空の鏡像の上ならば、空を飛ぶという空想が実現するような気持ち、空想が現実に拡張していくような感覚になれるのではないでしょうか。
今回の作品は、鳥に見えた形が飛んで行ってしまった後、空に解けこむという空想から描き始めました。また、雲の形が鳥に見えることがあるように、人の仕種や自然の形も何かに見立てることができます。観る人によって空を飛んでいるのか、水上の出来事なのか、絵の物語が変わってくるかもしれません。
空想の中で雲のように旅をすることを楽しんでいただけましたら幸いです。
児玉沙矢華(1986年生まれ) | |
1986年 | 東京都生まれ |
2005年 | 第59回女流画家協会展 入選(以後毎年、2008年世界堂賞、10年リキテックス賞、11年岡田節子賞、12年女流画家協会賞) 第73回独立展 入選(以後毎年、2006年新人賞、08年佳作賞、14、15年奨励賞、16年中山賞、17年山田文子賞、18年独立賞) |
2008年 | 東京学芸大学教育学部芸術文化課程美術専攻 卒業 第10回雪梁舎フィレンツェ賞展 入選 |
2010年 | 東京学芸大学大学院教育学研究科美術教育専攻 修了 |
2011年 | 第51回神奈川女流美術家協会展 招待出品 |
2013年 | 第7回日本美術家連盟新会員奨励展 |
2014年 | 独立春季新人選抜展 選抜展賞 |
2015年 | 第50 回昭和会展 招待作家(日動画廊) |
2016年 | ギャラリースタッフセレクション♯57 児玉沙矢華展(相模原市民ギャラリー) |
2017年 | 五月の風‐昭和会入選作家選抜展(2018年も、日動画廊) 個展(ギャラリーアートもりもと) |
現在 | 独立美術協会準会員、女流画家協会委員、日本美術家連盟会員 |
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ファウンダー捧賢一賞 かくれんぼ 鈴木 ほのみ |
敵も味方もみんな一緒に生きている。
生きている意味を考えても答えはでない。
楽しもう。
この毒でいっぱいの世界を。
鈴木ほのみ(1975年生まれ) | |
2000年 | 第18回上野の森美術館大賞展 賞候補(2003、13、15、16、18年も。2002、04、10、11、12、17、19年入選) |
2001年 | 第6回TYK優秀絵画展 大賞 第4回熊谷守一大賞展 入選(2009年も) |
2011年 | 第29回シェル美術賞2011 入選 個展(SYSTEMA GALLERY/大阪) |
2014年 | 第3回あさごアートコンペ 入選 |
2015年 | 第8回はるひ絵画トリエンナーレ 佳作 第17回雪梁舎フィレンツェ賞展 入選(2016年も) |
2016年 | 第29回全国絵画公募展IZUBI 入選 第5回損保ジャパン日本興亜美術賞FACE展2017 入選(2017年も) |
2017年 | FACE展 選抜作家小品展(REIJINSHA GALLERY/銀座) |
2018年 | 2人展(ギャラリー詩と美術館/岐阜県中津川市) |
2019年 | space A(ギャルリーくさ笛/愛知県名古屋市) |
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優秀賞 ここなら自分の形がわかる 城野 紗貴 |
日常から少し離れて、静かな場所に行くと自分の歩く足音が聞こえます。自然のなかに残されている、誰かがいた痕跡を見つけて想像したり、一枚の葉っぱだけが揺れているのを観察したり。
自分のすぐ近くの、些細な事象で考えが満たされるのを感じます。
他者との関係のなかで成果を生み出すには、たくさんの情報からヒントを得て流れに乗る必要があり、気まぐれに歩みを止めるというのは難しいことです。
自分の意思で進む方向を決められるという実感と、この足跡がきっと残るという自信をいつでも取り戻せるように、自分の形を確かめるための時間を、作品のなかに留めようと思いました。
城野紗貴(1990年生まれ) | |
1990年 | 佐賀県生まれ |
2013年 | 筑波大学卒制展 芸術専門学群長賞 第15回雪梁舎フィレンツエ賞展 佳作 |
2014年 | 第16回雪梁舎フィレンツエ賞展 佳作 TURNER AWARD 2014 大賞 |
2015年 | 初個展「また会える場所」(アートギャラリー石) 筑波大学大学院人間総合科学研究科 修了 個展「たからものの作り方」(コート・ギャラリー国立) 新進芸術家育成交流作品展「FINE ART / UNIVERSITY SELECTION 2015-2016」(つくば美術館) |
2018年 | 個展「違う花が咲いた」(コート・ギャラリー国立) |
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優秀賞 自由がある動物園 陳 璟 |
今年、日本は商業捕鯨を再開した。私は外国人である。そして、肉も食べる。だから、この国の伝統や習慣など責める立場ではないと知っている。台湾でも、ふかひれを食べるために、残酷な手段でサメを捕獲するという事実がある。そこには、人間の地位や財産を自慢する手段が内在している。商業捕鯨を再開したことをきっかけに、色んなニュースや資料を調べ、悲しさを感じた。
今年の5月に、哺乳類の展示を観に行った。そこには、たくさんの剥製が展示されていた。私は、この空間が鑑賞者にとって一種の娯楽や学習のような場所だと感じたと同時に動物たちにとって、お墓のようなところではないだろうかとも思った。大きな鯨の骨をデッサンしながら、死んだ後に土や海に戻れないけど、せめて魂は自由でいてほしいという願いを込めて描いた。
陳 璟(1992年生まれ) | |
1992年 | 台湾生まれ |
2018年 | 第36回上野の森美術館大賞展 入選 |
現在 | 筑波大学大学院 人間総合科学研究科博士後期課程 在学中 |
開藤 菜々子 | いろはに6月9日 |
高尾 明日香 | この街のどこかに居るあなたを想って |
岩崎 裕子 | skeletal tree |
町田 結香 | すって、はく |
宮本 美澄 | 車輪梅 |
阪本 結 | Landscapes(久世橋、工事) |
伊庭 広人 | 展望 267 |
南雲 まき | 雪解けの水面 |
熊澤 未来子 | 御嶽 |
髙橋 諒 | くるめぐりめく |
三鑰 彩音 | 蚕食 |
猪股 寛昭 | 笑いたい時わらうし、かまって欲しいし。 |
村上 里紗 | ひだまり |
房 鑑成 | 記憶の中にある故郷Ⅰ |
沼田 友理子 | 白昼夢Ⅱ |
ながせ かな | 腐草為螢 |
野出 員子 | 生態Ⅱ |
柳田 金乃助 | 音孔 |
松浪 吉樹 | 猫が好きで好きで |
安藤 沙彩香 | ミツメル |
名倉 歩 | 痕跡 |
小畠 大輔 | painter |
今吉 遥香 | あなたがあなたでいれるように |
藤本 桃子 | 山想う |
諸星 浩子 | Last Supper |
德田 景 | vanish |
薗田 雅俊 | Link |
松村 和子 | 花のゆめは |
郝 玉墨 | 如夢令 |
小堺 百笑 | 道の時 |
山崎 春香 | 刹那 |
木村 真光 | 現身 |
只野 彩佳 | ライトナイト |
松原 由加子 | 深山 |
榊原 孔美子 | 白日夢 |
三谷 まど香 | 生命の詩 |
(順不同)