過去の展覧会

雪梁舎設立30周年記念
Miyata―金工 宮田家のはじまりから、その先へー

■会期

2023年5月20日(土)~7月17日(月・祝)

■主催

(公財)美術育成財団雪梁舎、新潟日報社、BSN新潟放送

■協賛

株式会社 コメリ

■協力

佐渡汽船株式会社、千代田絨毯株式会社、佐渡ライオンズクラブ、新潟万代ライオンズクラブ

■後援

新潟県、新潟市、佐渡市、三条市、新潟県教育委員会、新潟市教育委員会、佐渡市教育委員会、朝日新聞新潟総局、読売新聞新潟支局、毎日新聞新潟支局、日本経済新聞社新潟支局、産経新聞新潟支局、NHK新潟放送局、NST新潟総合テレビ、TeNYテレビ新潟、UX新潟テレビ21、FM新潟77.5

■開館時間

9:30-17:00 ただし5月20日は午後1時より開館

■休館日

月曜日 ただし7月17日は開館

■入館料

一般600円、団体(10名以上)500円、中学生以下無料

■展示作家

初代 宮田藍堂(1855~1919)
佐々木象堂(1884~1961)
二代 宮田藍堂(1902~1988)
池田逸堂(1914~1999)
三代 宮田藍堂(1926~2007)
宮田脩平(1933~2020)
宮田亮平(1945~)
宮田洋平(1960~)
宮田 琴(1976~)

■展示点数

100点(予定)

■催し

トークイベント
5月20日(土)14時より 宮田亮平先生
6月11日(日)14時より 宮田亮平先生

ワークショップ
①5月21日(日) 宮田洋平先生
親子でつくる鋳金メダル制作
② 6月10日(土) 宮田琴先生
親子でつくる鍛金キーホルダー制作

※いずれも予約制

Miyata―金工 宮田家のはじまりから、その先へー

趣旨

 雪梁舎美術館は平成5年3月に財団法人美術育成財団 雪梁舎を発足し、平成6年8月開館いたしました。本年は、財団設立30周年を迎えます。これを記念して、ふるさと新潟が誇る金工作家「宮田藍堂の系譜」をたどる展覧会を開催いたします。
 初代・宮田藍堂は、本間琢齋のもとで蠟型鋳造の技術を身につけたのち上京し、東京美術学校に奉職、楠公銅像制作などにたずさわりました。帰郷後も蠟型鋳金の芸術性を高め、佐渡に宮田家ありという芸術集団を作り上げていきました。その門下には、後に重要無形文化財技術保持者として認定(昭和35年)された佐々木象堂をはじめ多くの逸材がいます。象堂は長らく中央工芸界で活躍し、帝展、文展審査員を歴任し、伝統的な鋳金技術に近代的な造形の手法をマッチさせた品名を数多く残しました。
 また二代・藍堂は象堂に師事し、鑞型鋳銅の制作に打ち込み、帝展・文展・日展等の他、チリ・シカゴの日本工芸展・日ソ展等にも出品し、数度受賞しました。その作風は初代の追従を避け、日本古代の造形美に現代感覚を盛り込むことに努めました。
 二代・藍堂の弟子、池田逸堂は象堂にも師事し、文展・日展・日本伝統工芸展に数多くの入選を果たしました。
 さらに二代・藍堂の長男の宏平(三代・藍堂)は、伝統の蠟型鋳金を基礎に、その特色を生かしながら斬新で芸術性の高い造形作品を制作しました。そして次男の脩平は、象堂にも傾倒した人で、工業デザイナーを経たのち金属の素材を生かしたジュエリーなどをデザインしました。三男の亮平は、東京藝術大学学長、文化庁長官を歴任、イルカをモティーフにした「シュプリンゲン」シリーズは広く知られ、親しまれています。本年3月には、日本芸術院会員となりました。また三代・藍堂の次男 洋平、亮平の次女 琴へと、金属工芸の系譜は脈々と受け継がれています。
 金工 宮田家は、多くの芸術家を世に輩出させており、彼らが作り出した作品は日本の工芸界に燦然と輝く光彩を放っています。雪梁舎美術館で所蔵する作品のほかに、他館からも作品をお借りし、壮大な金工芸術の世界を一堂に展観いたします。