過去の展覧会

雪梁舎設立30周年
棟方志功生誕120年 棟方志功展

■会期

2023年9月16日(土)~11月5日(日)
前期:9月16日(土)~10月9日(月・祝)/
後期:10月12日(水)~11月5日(日)
*前・後期で作品を一部展示替え

■主催

公益財団法人 美術育成財団 雪梁舎

■共催

NST新潟総合テレビ

■協賛

株式会社 コメリ

■後援

新潟県、新潟市、新潟日報社、朝日新聞新潟総局、読売新聞新潟支局、毎日新聞新潟支局、産経新聞新潟支局、NHK新潟放送局、BSN新潟放送、TeNYテレビ新潟、UX新潟テレビ21、FMラジオ新潟77.5

■開館時間

9:30-17:00

■休館日

月曜日(ただし祝日の場合は翌火曜日)、10月11日

■入館料

一般600円、前期・後期共通券800円、
団体(10名以上)500円、中学生以下無料

■新潟市會津八一記念館/割引情報

「棟方志功生誕120年 會津八一と棟方志功—知性と感性—」
〒950-0088 新潟市中央区万代3-1-1メディアシップ5階
TEL : 025-282-7612
展覧会期中(10月3日~12月10日)、雪梁舎美術館の棟方志功」展チケット半券をお持ちの方、1枚につき1名まで2割引でご覧いただけます。
*他の割引との併用不可

雪梁舎設立30周年棟方志功生誕120年 棟方志功展

趣旨

 本年、雪梁舎美術館は財団設立30周年を迎えました。この記念の年に、当館の収蔵作品のなかでも優れたコレクション数を誇る棟方志功の作品を取り上げて展覧会を開催いたします。さらに本年は明治36(1903)年に青森県に生まれました、棟方志功の生誕120年にあたります。
 雪梁舎が棟方作品をコレクションするきっかけとなったのは、当館の前理事長・捧賢一が、棟方から文豪の谷崎潤一郎へ送られた礼状に出会ったことからです。毛筆で喜寿のお祝いをいただいての返礼で、丁寧な書簡のなかに美しい女人菩薩が巻末に描かれています。棟方の谷崎に対する敬愛の念が、文章にあふれているものです。その後、二菩薩釈迦十大弟子、そして鐘溪頌、群生の柵など大作に加え、肉筆画、油絵、書や書簡が収集でき、今では百点余りの作品数となっています。
 映像に残る棟方の制作の様子、分厚い眼鏡をかけて板に顔面をすり付けんばかりに、ものにとり憑かれたように彫り上げていく姿に圧倒されます。無心の境地のなかに、言い知れぬ奥深さを感じます。ふるさと青森で、信神深い祖母の影響を受けて育ったといわれ、素朴ななかにあたたかい人の心を包み込む優しさがあります。神仏に帰依した敬虔な祈りの姿が見えてくるのです。
 雪梁舎美術館も越後七不思議のひとつ、親鸞聖人の仏縁ある旧跡に建立していますが、この収集もまた何かの縁であるようです。
 近代美術において、日本の版画という分野を世界に知らしめた巨匠・棟方志功。仏教や文学に深く傾倒して、風土と自然、そして人を愛した棟方の作品は、今なお幅広い世代に感銘を与え続けています。本展では、代表作品《二菩薩釈迦十大弟子》をはじめ、会期中に一部作品を展示替えしコレクションの中から約60点を展示いたします。

作品リスト

※ このテーブルは横にスクロールできます。

*題名は原則として、作品に付せられている画題に従っています。
・都合により展示替えする場合があります。
*印は図録掲載

板画

No. 題名 制作年 (摺版年) 技法・材質 寸法(cm) 形状 前期 後期
1星座の花嫁 版画集(うち5点)1928-30年(昭和3-5)色摺木版7.5×10.5 ほか額装10口のうち5口
2華厳譜 文殊菩薩の柵1936年(昭和11)木版30.0×39.0額装
3華厳譜 普賢菩薩の柵1936年(昭和11)木版30.0×39.0額装
4華厳譜 愛染明王の柵1936年(昭和11)木版30.0×39.0額装
5観世音経版画 二題*1938年(昭和13)木版各41.0×56.2軸装双幅
6二菩薩釈迦十大弟子*1939/48年(昭和14/23)(1957年)木版各108.0×41.4屏風6曲1雙
7慈航鏡版画*1940年(昭和15)木版(拓本摺)各33.8×33.8額装
8東西南北頌 ヤマトタケルの柵(東)1941年(昭和16)木版119.2×41.0額装
9東西南北頌 コノハナサクヤの柵(西)1941年(昭和16)木版119.2×41.0額装
10東西南北頌 スサノオの柵(南)1941年(昭和16)木版119.2×41.0額装
11東西南北頌 アメノウズメの柵(北)1941年(昭和16)木版119.2×41.0額装
12鐘渓頌 (全24柵)*1945年(昭和20)木版彩色各49.0×36.0屏風6曲1双
13女人観世音板画巻 (全12柵)1949年(昭和24)木版各31.0×46.8屏風4曲1隻
14騎獅文殊の柵*1950年(昭和25)木版彩色68.0×42.0額装1対
15騎象普賢の柵*1950年(昭和25)木版彩色70.0×45.0額装1対
16“冬の日は”の柵(炫火頌 身沁の柵)*1950年(昭和25)(1956年)木版31.4×25.2軸装
17米大舟頌の柵*1950-51年(昭和25-26)木版25.0×14.3額装
18歓喜柳仰頌板画柵*1951年(昭和26)木版彩色各85.5×51.2屏風2曲1隻
19流離抄板画巻 獅子窟の柵*1953年(昭和28)木版彩色34.4×30.6額装
20流離抄板画巻 角屋の柵*1953年(昭和28)(1961年)木版彩色31.0×28.5額装
21流離抄板画巻 澄愁の柵*1953年(昭和28)木版彩色30.3×26.2軸装
22柳緑花紅頌 葦蓮の柵 (8月)*1955年(昭和30)木版46.0×46.0額装
23柳緑花紅頌 侘助の柵 (11月)*1955年(昭和30)(1958年)木版46.3×46.3軸装
24“火の国の”の柵(炫火頌 神火の柵)*1955年(昭和30)(1969年)木版彩色30.0×24.0額装
25青天抄板画柵 春水の柵*1955年(昭和30)(1956年)木版彩色32.4×23.1額装
26青天抄板画柵 花狐の柵*1956年(昭和31)木版彩色28.4×19.6額装
27鍵板画柵屏風 (36柵)1956年(昭和31)木版6.7×22.7/13.1×16.7屏風2曲1隻
28蒼原の柵*1956年(昭和31)(1957年)木版88.0×114.0額装
29基督の柵1956年(昭和31)木版61.4×27.3額装
30群生の柵*1957年(昭和32)木版各140.8×186.5屏風8曲1双
31心偈頌 (72柵+題字2柵)1957年(昭和32)木版彩色各21.1×15.1屏風6曲1双
32青女子の歌風板画柵*1957年(昭和32)木版彩色38.0×31.2額装
33愛染庭園の柵*1957年(昭和32)木版34.0×30.8額装
34濡髪妃の柵*1959年(昭和34)木版彩色26.0×21.5額装
35花矢の柵1960年(昭和35)木版60.7×80.5額装
36佐渡地蔵の柵*1961年(昭和36)(1962年)木版彩色40.0×23.0額装
37瘋癲老人日記板画柵 颯子の柵*1962年(昭和37)木版26.2×34.0額装
38水の新潟の柵*1964年(昭和39)木版彩色25.6×24.4額装
39ミシシッピー河の自板像の柵*1965年(昭和40)木版彩色29.0×24.4額装
40阿呍雙妃の柵(阿呍妃の柵)*1970年(昭和45)木版彩色53.5×41.5額装

倭画(肉筆画)

No. 題名 制作年 (摺版年) 技法・材質 寸法(cm) 形状 前期 後期
41花は紅 挿絵(75口のうち14口)1937年(昭和12)紙本墨約13.0×18.0額装
42愛染明王図*1945年(昭和20)紙本墨彩78.6×69.0軸装
43天神像図(御天神図)*1948年(昭和23)紙本墨彩30.0×32.9軸装
44如雲菩薩図(御双妃図)*1949年(昭和24)紙本墨彩各138.5×62.8屏風2曲1隻
45御鷹図*1958年(昭和33)紙本墨彩124.2×67.0軸装
46天地開妙図*1962年(昭和37)ころ紙本墨彩27.0×24.2額装
47富嶽図1964年(昭和39)紙本墨68.0×135.5額装
48御多恵之図1973年(昭和48)紙本墨彩49.0×68.0額装
49花壺図紙本墨彩56.5×69.8額装
50桃持妃図紙本墨彩96.8×35.5軸装

油画

No. 題名 制作年 (摺版年) 技法・材質 寸法(cm) 形状 前期 後期
51太平洋旭日図キャンバス油彩45.5×80.5額装
52都忘勿草の氏と晝顔草の人図*キャンバス油彩24.3×33.4額装
53鎌倉庭富岳図*キャンバス油彩90.9×72.7額装
54裏山図*1972年(昭和47)キャンバス油彩35.2×45.5額装

No. 題名 制作年 (摺版年) 技法・材質 寸法(cm) 形状 前期 後期
55三字 花深処*1959年(昭和34)紙本墨135.5×70.0額装
56二字 華厳昭和30年前半紙本墨132.0×64.3額装
57一字 無紙本墨68.5×53.0額装

書簡

No. 題名 制作年 (摺版年) 技法・材質 寸法(cm) 形状 前期 後期
58谷崎潤一郎宛書簡*1962年(昭和37)紙本墨74.2×54.0軸装

陶器

No. 題名 制作年 (摺版年) 技法・材質 寸法(cm) 形状 前期 後期
59掻絵大皿*1961年(昭和36)か径39.6陶器

民藝運動関係者作品目録

No. 作家名 題名 制作年 技法・材質 寸法(cm) 形状 前期 後期
[1]柳 宗悦*心偶「魚ハ游ゲド水ニ跡ナキ」紙本・書28.0×40.5軸装
[2]河井 寛次郎*白地双花図扁壺高26.2幅20.8奥行14.0陶器
[3]濱田 庄司*柿釉鉄絵角皿高8.0 32.5×32.5陶器
[4]芹澤 銈介*那覇久米町紙本着色30.7×43.2額装
[5]バーナード・リーチ*1971年高7.0径20.2陶器

資料

[6]「花は紅」東北新聞スクラップ
[7]棟方志功 装幀本