ルネッサンス文化発祥の地、フィレンツェは、世界的な芸術の都です。
このたび、日本国内において活躍しておられる、若い精鋭作家の発掘を目的として、「フィレンツェ賞展」を開催いたします。フィレンツェ滞在を通して、創作活動を支援し、21世紀の芸術文化の振興と、芸術家の育成を図ることを目指して作品を募集いたします。
「フィレンツェ賞展」は、雪梁舎美術館の設立者であり、株式会社コメリの創業者でもある捧賢一が発案し、1999年から開始したものです。第21回展よりこれを顕彰し、新たに「ファウンダー捧賢一賞」を設けました。
雪梁舎美術館
2023年7月29日(土)~9月10日(日)
東京都美術館
2023年10月24日(火)~30日(月)
※両会場とも全入賞・入選作品を展示します。
公益財団法人 美術育成財団雪梁舎
株式会社 コメリ
国立フィレンツェ美術アカデミア
在日イタリア大使館、イタリア文化会館、新潟県、新潟市、新潟日報社、朝日新聞新潟総局、読売新聞新潟支局、毎日新聞新潟支局、日本経済新聞社新潟支局、産経新聞新潟支局、NHK新潟放送局、BSN新潟放送、NST新潟総合テレビ、TeNYテレビ新潟、UX新潟テレビ21、FM新潟77.5
追憶の街 横田宙八 |
足早に通り過ぎる人達の中に、寄り添い歩く家族の姿。幼い日の記憶は、父となった今、少し角度を変えて思い起こされる。
横田宙八(1989年生まれ 神奈川県在住) | |
2008年 | 私立橘学苑高等学校 卒業 |
2021年 | 第56回昭和会展 入選(日動画廊) |
2022年 | 第57回昭和会展 入選(日動画廊) 第24回雪梁舎フィレンツェ賞展 入選 |
自由研究 薗田 雅俊 |
これまでしばらく“線”を取り入れた画面づくりに取り組んできた。今作品は赤のグラデーションを意識したため、線も赤でスタートした。線とのバランスをとりつつ平面性を保ちたかったので、色面は極力ボリュームを抑えている。
薗田雅俊(1974年生まれ 茨城県在住) | |
2004年 | 第10回リキテックス・ビエンナーレ 入選(同2006年) |
2008年 | 第26回上野の森美術館大賞展 入選(同2010,‘12,’13,’14,’15年) |
2009年 | 第11回雪梁舎フィレンツェ賞展 入選(同2015,’16,’17,’18,’19,’20年) |
2010年 | 第29回損保ジャパン美術財団選抜奨励展 |
2014年 | FACE展2014 入選 |
2016年 | 第11回熊谷守一大賞展 入選 第27回美浜美術展 入選 |
2017年 | 個展@銀座(ギャラリーオカベ、2020年) |
誰もいない場所 余 梦婷 |
私の作品は多く夢から出てきた記憶やイメージ、風景そして人間を描いてきた。夢の場面は現実の世界と結びついて、不思議な風景となる。
休みのときに旅をして、そこで出会った様々な人々やその情景を記録した。ヨーロッパ、日本、あるいは中国の建物を空間に用意し、夢に出てきた人々を描き、独自の絵画世界を描いてきたと考えている。自分のなかに対象を求め、創作する過程で客観的な視点からその世界を見ることから始めた。現実と内的な世界の先にある生命に対しての思考を、私の絵画世界に定着させることを考えている。夢に出てきた人々は、そこにいる人物としてではなく記憶として描かれている。
余 梦婷(1990年生まれ 東京都在住) | |
2017年 | 武蔵野美術大学油絵専攻 卒業 |
2018年 | サンクトペテルブルク展覧会 入選 第53回昭和会展 入選 余梦婷個展(銀座スルガ台画廊) |
2019年 | 武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程油絵コース 卒業 |
2022年 | 余梦婷個展(銀座スルガ台画廊) 武蔵野美術大学大学院造形研究科博士課程 卒業 ルクセンブルク2022 芸術賞 |
2023年 | 美術新人賞デビュー展 入選 |
緑の通路 洪 旭頡 |
夏のある日、静かな電車に集まった小学生たちはマスクをしていても、目や姿勢から何か情報が伝わってきます。
電車はまだゆっくりと進み、子供たちを緑道へと導きます。
洪 旭頡(1994年生まれ 東京都在住) | |
2018年 | 中国美術学院 卒業 |
2022年 | 武蔵野美術大学日本画研究科 入学 |
ゆっくり急げ 河野 隆行 |
画題はヨーロッパで古くから用いられている格言「FESTINA LENTE」からインスピレーションを得ました。
小学生の息子は、毎日就寝直前に音読の宿題を慌ててこなします。焦って早口で読む姿は、かえって余計な労力を必要とし、よい読書の習慣にはつながっていないように思えます。けれど、眠気のあまりじっくり読んでも求める効果は得られなさそうです。何か相反する時間の中で、もがいている光景が浮かびました。
私の描く対象は、身の回りにあるもの、旅先で出会ったものなど、生活の何気ない場面の中に潜んでいます。描きたい衝動に駆られたそれらのものたちを、画面に留め置くように構成し、油彩の古典技法を用いて丹念に描こうと心がけています。
表現したいのは、私の心の内で揺さぶられる強く儚い世界そのものですが、鑑賞者には自由にイメージを感受してほしいとも願っています。
河野 隆行(1980年生まれ 茨城県在住) | |
2002年 | 筑波大学芸術専門学群美術専攻 卒業 |
2003年 | 第57回二紀展 初入選(2019年以後毎回) |
2004年 | 筑波大学大学院修士課程芸術研究科 修了 |
2021年 | 茨城県芸術祭 優賞 第74回二紀展 奨励賞 |
2022年 | 第15回記念春季二紀展 茨城県芸術祭 特賞 |
こぼれていく 野中 美里 |
作品テーマは、目には見えないつながりです。一つひとつ個々で存在するのではなく、一つひとつの関係にながれを感じながら制作しています。特定の風景を描くのではなく、時間、場所、日にちの違うたくさんの風景を線で描きおこしていきます。いろんな風景を重ねて一つの風景を構成してから画面に入ります。画面の中で新しい風景に出会うような感覚で制作しています。
野中 美里(1995年生まれ 東京都在住) | |
2015年 | 第11回世界絵画大賞展 南嶌宏賞 |
2017年 | シェル美術賞展2017 新藤淳審査員賞 |
2018年 | 日動画廊 未来展 準グランプリ |
2019年 | 月刊美術新人デビュー グランプリ 日動画廊 未来展 グランプリ |
2020年 | 武蔵野美術大学 大学院造形研究科美術専攻油絵コース 修了 武蔵野美術大学修了制作品展 優秀賞 FACE2021損保ジャパン日本興亜美術賞 入選 個展「Prism」(フジヰ画廊/東京) |
2021年 | 明日をひらく絵画 第39回上野の森美術館大賞展 賞候補 ARTISTENEWGATE avex 賞 |
2022年 | 個展「野中美里展 ほどいていく」(日本橋高島屋S.C.本館2階アートアベニュー) |
2023年 | 二人展「末松由華利 野中美里 展 over & lap」(日本橋髙島屋S.C.本館6階美術画廊X) |
新潟展・東京展ご来場者様による全展示作品を対象とした、「オーディエンス賞」の 投票が行われました。
投票総数1,971票の集計の結果、柳田金乃助さんの《番(つがい)》が選出されました。
柳田さんには記念の盾を贈呈します。
番(つがい) 柳田金乃助 |
戦禍や災害等、
深刻なニュースが常に我々の眼前において展開されていく昨今、
『生きる力が湧いてくる』
そんな絵が急務だと考えました。
その様な心持ちで挑んだ展覧会において、来場者様からの沢山の支持を得たという事は、言葉に尽くしがたい喜びです。
今回の作品のテーマでもある
『生命力』、『光』、『新たな息吹き』から、明日を生きる力と安息を今一度感じて戴けると幸いです。
最後になりましたが、
会期中、両会場へ足を運んでくださった全ての皆様、
本当にありがとうございました。
平片 仁也 | うみがみえたら |
櫻井 あすみ | flow and stay(a girl by a lake) |
関 佳奈子 | その先の光 |
ホ ユア | FOCUS |
松浪 吉樹 | 愛LOVEわん |
開藤 菜々子 | をちかた |
山畑 美怜衣 | 朽ちる主 ービワアンコウー |
川村 照乃 | Cherry Tree |
猪股 寛昭 | 好きなことだらけ |
伊藤 遥 | 夢羽 |
角谷 友里恵 | 今日も生きてる |
鶴 友那 | 命の行く先 |
柳田 金乃助 | 番(つがい) |
兪 晶晶 | 小夜時雨 |
陳 柏欣 | 分断 |
洪 綉婷 | 集まりの日 |
土井 久幸 | 雪の降る日の |
永田 恭子 | 麗かな時 |
野村 日向 | 片づけ |
渡辺 アキラ | Prologue1 |
西原 東洋 | Corteggiamento (求愛) |
孫 璧萱 | urban fantasy |
新井 コー児 | 皐月の空に |
手塚 葉子 | 烈風 |
蔵野 春生 | めぐる |
福井 悠 | 環 |
大川内 俊喜 | 岩打つ波 |
彭 楚月 | 時間の流れ |
中村 彰吾 | 僕らはいつまで羊でいるのか |
安樂 佐智子 | こもれびの詩 |
長野 桜菜 | 森に抱かれて |
谷川 真紀 | 喜びの庭 |
齋藤 晶 | 花曇 |
(順不同・敬称略)