
ホームセンター参入30周年、タイムカプセル開封を祝ってみんなで祭をした。
カプセルを埋めた1回目のときは113億円の売上であった。それから10年後に647億円となり、それからまた10年後、2,600億円となり、店数も850店舗になって社員数は9千人となった。
参加できた社員は1,600人、全国チェーンとなって、かつて同じ職場で働いた人たちが久しく集まった。それに百人ほどのお世話になった方々から参加していただいた。
会場となった朱鷺メッセは、信濃川が日本海に注ぐところにあり、新潟市で最も大きなホールである。式典では、越後一の宮の弥彦神社の宮司様に祈願祭をしていただき、社員の努力に感謝し、躍進を祈った。演壇に立ってあいさつを述べる。
ホームセンターに参入したときに「コメリ綱領」を作成した。そして1回目のカプセルを埋設した時には「コメリのねがい」を刻んだ碑を建て、それを精神的支柱にして営業を続けてきた。今、1兆円企業を目指す。社会の公器として新しく、天地人「コメリ経営要諦」を掲げた。
企業も天地自然のなかに生かされている。社会の公器として役割を果たしてゆかなければならない。大きな世界を見定め、事業を行っていきたいと話した。
そして、タイムカプセルに埋めた原稿の朗読が行われ、コメリの社歌をつくっていただき、長くお付き合いをしている小椋佳さんから、コメリの話も交えながら「うたがたり」の公演をしていただいた。その後、会場を移して祭典となった。
社長が力強く決意を述べ、乾杯の後、チアリーダーの躍動的な踊りに魅了された。コメリ杯争奪の綱引きが各部の意地をかけて行われ、大きな声援がとぶ。「太鼓」による激しい和太鼓が会場に響き渡り、場内が一体となって盛り上がった。
思い起こせば、タイムカプセルの始まりは株式上場を目指して本社を新潟に移し、その玄関口に「コメリのねがい」を刻んだ碑を建て、カプセルを埋めてからだ。10年後、本社を今の新潟市南区清水に移し、そこに2回目のカプセルを埋め、そして10年がたち今回3回目のカプセルを埋める。
それぞれが書いた夢を開き、成長した10年を振り返りながら次なる10年の夢を語り合い、みんなで祭をやろうと話し合ってきたのである。
人の一生も、誕生、入学、結婚、長寿と節目節目を祝ってもらう。企業も厳しい生存競争の社会にあって、時として立ち止まり、過去を見つめ、これから創り上げていく未来の夢を語り合いたい。
今回のホームセンター参入30周年、タイムカプセル開きは、苦労のなかを勝ち抜いてきた感激を胸に、最後は肩を組んでみんなでコメリの社歌「まごころコメリ」の大合唱となった。
その思いが通じ合い、一体となって会場は感激の渦となる。次はもっともっと、盛大な祭をやりたいものだと思うのである。